smt7Fスタジオbというオープンな場所で行われた「スタジオトークセッション」に参加した。はじめてのsmtからはたくさんの刺激を受けた。
舞台監督やイベントの企画運営などの経験を経て、ここ数年「場づくり」を支援する技術を向上させていくことを自分のミッションとして、原宿、渋谷、横浜などを舞台にいくつかの地域型のプロジェクトに関わってきた。現在の興味の対象はコミュニティをデザインするということ。そのためにはヒトとヒトとが興味や好奇心にもとづいて、お互いの心身を介して実践的で持続的に共創するための魅力的な場をつくることが必要である。現在のなんとなく閉塞的な社会状況を次のフェーズにシフトさせるためには、同じ関心を持つヒトたちどうしの共創の場をたくさんつくり出し、さまざまな現場を通じてお互いの信頼関係を構築し、創造性や多様な関係性をつくりだしていくことが大切だと思われる。
「コミュニティという『現場』のデザイン」と題しておこなわれた今回のセッションでの収穫は、smtとその周辺で現在進行中のいくつかのプロジェクトの主宰者との出会いと、記念に頂いた「smtコンセプトブック」。建物や手に取れるモノのデザインだけでなく、場の運営スタイルやコトを進める技術などの目に見えない部分に多くのヒトの知恵と力と勇気を集めるヒントをたくさん得ることができた。
できれば、smtとそこに関わるヒトが経験していることを、他の都市のヒトたちと共有できれば良いと思った。情報コミュニケーション技術も活用して、「今、共にここに」といった感覚や新しいあたりまえ感の創出を射程に入れて、仙台と他の都市が連動して一緒にできるプロジェクトがありそうだ。ヒトとヒトとが共感し、支えあいの気持ちを持ちながら協働の経験値をあげていくようになれば、世の中はすこしずつ変わっていくはずである。