今年度のテーマ「世界の中の日本映画」の特別編として、14年ぶりの新作『鏡の女たち』(仙台では11月29日より仙台フォーラムで公開予定)を発表した日本映画の巨匠・吉田喜重氏と、女優で吉田監督の公私のパートナーでもある岡田茉莉子氏を迎え、最近ではニューヨークでの小津安二郎回顧上映やシンポジウムにも参加した三人が座談会を行ないます。
2003年11月23日(日)
せんだいメディアテーク7階スタジオシアター(180席)
鼎談 15:00-17:00
上映 18:15-21:05
鼎談・上映ともに開場は30分前を予定。
吉田喜重
1933年福井生まれ。『ろくでなし』(1960年)で映画監督としてデビュー。以後、『秋津温泉』(1962年)、『エロス+虐殺』(1969年)、『人間の約束』(1986年)などを監督し、また、著書に『小津安二郎の反映画』(岩波書店、1998年)などがある。最新監督作は『鏡の女たち』(2002年)。
岡田茉莉子
1933年東京生まれ。『舞姫』(監督:成瀬巳喜男、1951年)でデビュー。『秋津温泉』(1962年)は企画・主演作であり、吉田監督との最初の作品でもある。その後、吉田監督とともに現代映画社を設立。『鏡の女たち』(2002年)は吉田作品への32年ぶりの出演であり、女優50周年・主演154作目となる作品。
蓮實重彦
1936年東京生まれ。『表層批評宣言』(筑摩書房、1979年、現在はちくま文庫)、『映画狂人』シリーズ(河出書房新社、2000年〜)など数多くの著書を発表。また、1997年から2001年まで東京大学総長を務める。最近では、小津安二郎生誕百年を機に新たに加筆された『監督 小津安二郎』<増補決定版>(筑摩書房、2003年)が刊行された。
『エロス+虐殺』
(1969年、167分、監督:吉田喜重、出演:細川俊之 岡田茉莉子 楠侑子)
1910年に起きた大逆事件後の社会主義運動の崩壊を背景にして、アナーキスト・大杉栄と、伊藤野枝、神近市子の愛の葛藤と挫折に視点をあてながら、過去と現代を交錯させつつ描いた作品。また、海外ではじめて公開された吉田監督の作品で、高い評価を得た。
鼎談は入場無料、当日先着順(定員180名)となります。上映は入場料が必要です。
(一般1000円、学生以下800円、豊齢手帳・身体障害者手帳などをお持ちの方は半額)
主催:せんだいメディアテーク
企画協力:mube
協力:ケングルーヴ、仙台フォーラム
11月19日(水)より23日(日)まで7階スタジオaにて、岡田茉莉子さんが出演した過去の作品や最新作『鏡の女たち』の写真を展示いたします。
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